チェロの楽しみかた

日本人の平均寿命は男性は80.50歳、女性は86.83歳になったそうです。60歳くらいで定年退職ですから老後は長いです。老後を生きるには収入も必要ですが、何かすることがないともちません。私は老後の楽しみのことも考えて、40歳のときにチェロのレッスンをとり始めました。チェロは左手で弦をおさえて、右手で弓を持って弾きます。左手はすべての指を使います。チェロの場合は親指でも弦をおさえることがあります。左手の小指は普通ははなくそをほじるくらいしか使い道がないのですが、チェロではとても重要な役割を果たします。小指がないと弦楽器は弾けません。とある研究論文によると、弦楽器の演奏家の脳の活動を調べたところ、通常の人とは異なる部分が活性化されているのだそうです。おそらく小指を精密に制御するために、普通の人とは異なる脳の使い方をしているのだと思われます。左手の小指ではなくそをほじっても脳はそれほど発達しないということです。というわけで、チェロをやっていれば、普通の人よりも脳が活性化され、脳の老化を食い止めることができるのではないかと目論んでいます。

チェロやるならまずはウェルナーですね。

さて、チェロのレッスンでは最初に音階を弾きます。おそらくどの先生もレッスンの最初には生徒に音階を弾かせると思います。音階は重要であるからです。音階は音楽の基礎です。私は6年くらいチェロを習っていますが、音階で弾いたのはハ長調とニ長調の2つだけです。それぞれ数年ずつかかっています。ニ長調については現在進行中です。1つの調に3年かかるとすると、調は全部で12個ありますので、すべてやりとげるのに36年くらいかかりそうです。老後の楽しみあるいはライフワークとしては十分に難しい内容と言えるでしょう。プロの演奏家も朝起きてまず音階の練習を何時間もやるそうですので、時間がかかって当然と言えるでしょう。

音階の練習が終わるとエチュードをやります。習い始めのころはWelnerの本をやりました。現在はDotzauerの第二巻に取り組んでいます。だんだん難しくなってきました。ひとつ課題曲が終わるのに3ヶ月くらいかかります。先生がOKといったら終わりになります。1冊に30曲くらい入っていますので、90ヶ月くらいかかります。定年までには全部終わるでしょうか。1曲で何通りか弓が書いてありますので、3通りの弓をやるとすると、そのまま3倍の手間がかかりますので、定年までにすべてを終わらせるのは難しそうです。いやはや。

エチュードが終わるとソナタやコンチェルトをやります。コンチェルトは半年かけて1つの楽章を練習します。だいたい3つの楽章がありますので全部終わらせるのに1年半かかります。

最近は個人レッスン以外にも弦楽アンサンブルとチェロアンサンブルをとっています。アンサンブルですので個人の負担が少ないですし、他の楽器と合わせる楽しみがありますので、個人レッスンとあわせてとると効果的と思います。

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